腰痛がなかなか良くならない、、、ヨガをやったら腰痛は良くなるのかな、、、

こんにちは、なおやです。

今回の記事では【 ヨ ガ は 腰 痛 に 効 果 的 か 】について解説していきます。

この記事を書いている人

やまだ夫婦

身体を労わるための知識と方法を伝える夫婦|夫婦共に医療系の国家資格(柔道整復師、鍼灸師)を取得、整形外科で10年以上働き腰痛、膝痛、肩痛などの治療に携わる|身体の運動能力を上げて不調を和らげ予防するがモットー

結論:ヨガは腰痛に効果あり

体験談を紹介します。

お客様の感想①
お客様の感想②

上記のように、ヨガは腰痛を緩和したり予防したりする事が可能です。

実際に私たちもヨガを使って腰痛改善をしていますが、腰痛に対してある程度の知識がある状態で行わないと、腰痛が悪化して危険だなと思いながら日々指導しています。

今回の記事では、ヨガを使って腰痛改善をする時の注意点を解説します。

この記事でわかること
  • 【研究あり】ヨガは腰痛に効果的なのか?
  • 腰痛をやわらげるおすすめのヨガポーズ6選
  • 安全で効果的にヨガを行うためのポイント

では、やっていきましょう。

【研究あり】ヨガは腰痛に効果的なのか?

アメリカで行われた研究(3ヶ月以上続く慢性腰痛320人を対象にした研究)によると、週1回75分のヨガクラスに参加した人のうち48%の人が症状の改善を実感しています。この効果は、セルフケアを行う人の改善率23%より高く、理学療法を受ける人の改善率37%にも匹敵しています。引用①

ヨガが有効という研究

また、米ワシントン大学が腰痛を持つ228人を対象にヨガ、セルフケア、ストレッチの3つのグループに分けて腰痛の変化を比較した研究によると、ヨガはセルフケアよりも有効だったが、ストレッチと同等だったと報告し、ヨガの効果については「精神的な構成要素にかかわりなく、筋肉を伸ばし、強化することが効果につながっている」と分析しています。引用②

厚生労働省のHPにも「本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。」という注意書きはあるものの以下のように記載されています。

痛みを伴ういくつかの症状に対してヨガの研究が行われています。腰痛と頸部痛に対するヨガの複数の研究では、有望な結果を示し、ヨガは米国内科学会(American College of Physicians)により慢性腰痛の第一選択治療に推奨するべき選択肢の一つとされています。引用③

このように、ヨガは腰痛をやわらげるのに効果的といえます。

実際に腰痛をやわらげることができるヨガのポーズを紹介します。

腰痛をやわらげるおすすめのヨガポーズ7選

この運動をおすすめしている人

山田 静(やまだ しずか)

ヨガやピラティスなどの運動によって腰痛改善を専門に行なうトレーナー。鍼灸師や柔道整復師の国家資格を持ち、解剖学・運動学に基づいた分かりやすく効果的な指導が人気。

ヨガには寝た姿勢やあぐら、片足立ちまでさまざまなポーズがあり、効果や強度が異なります。

ここでは腰痛におすすめな運動経験の少ない方でも簡単にできるポーズを7つご紹介します。

ヨガメニューをやるときの注意点

最初から完璧を求めず、身体の状態を自分で確認しながら、痛みのない範囲で1つ1つのポーズを丁寧におこないましょう。無理に身体を動かすと、腰痛悪化の原因になります。

子どものポーズ(チャイルドのポーズ)

子どものポーズのやり方
  1. 四つ這いになる
  2. 重心を後方に移動し、踵にお尻を乗せる
  3. 両手を前に伸ばし、全身の力を抜く

※ おでこが床につかない場合は、タオルやブロックを置く

子どものポーズの注意点
  • 踵とお尻が離れないように注意する

猫のポーズ(キャットポーズ)

猫のポーズのやり方
  1. 肩の下に手首、股関節の下に膝がくるように四つ這いになる
  2. 息を吸いながら腰を反るように骨盤を前に倒し胸を広げる。目線は斜め前に向ける(アップキャット)
  3. 息を吐きながら骨盤を後に倒し、背中全体を丸めていく。下からおへそを覗き込むようにし、首の後を伸ばす(ダウンキャット)
猫のポーズの注意点
  • 重心が移動しないようにする
  • 頭からの動きにならないように背骨1つ1つを動かすように意識する

板のポーズ(プランク)

板のポーズ(プランク)
板のポーズのやり方
  1. 四つ這いから脚を引く
  2. 頭から踵まで一直線にキープ

※ 難しい場合は膝をつけておこなう

板のポーズの注意点
  • おなかや頭が下がらないように行う

4つ手の伏せのポーズ(プランクダウン)

4つ手の伏せのポーズ(プランクダウン)
4つ手の伏せのポーズのやり方
  1. プランクのポーズになる
  2. 脇を締めて息を吐きながらゆっくりと身体を床に下ろしていく

※ 難しい場合は膝を床につけ、膝から頭までを一直線にして行う

4つ手の伏せのポーズの注意点
  • 頭が下がらないようにする
  • 体幹は一直線のまま腕を動かす

上を向いた犬のポーズ(アップドック)

上を向いた犬のポーズ(アップドック)
上を向いた犬のポーズのやり方
  1. うつ伏せになる
  2. 脇を締め、息を吸いながら肘を伸ばし、胸を広げる
上を向いた犬のポーズの注意点
  • 肩がすくまないようにする
  • 腰が反り過ぎないようにする

下を向いた犬のポーズ(ダウンドック)

下を向いた犬のポーズ(ダウンドック)
下を向いた犬のポーズのやり方
  1. チャイルドポーズになる
  2. 息を吐きながら坐骨を斜め上に引き上げ、背中が一直線になるポジションを見つける
  3. 両腕の間に頭を入れる

※ 難しい場合は膝を曲げて行う

下を向いた犬のポーズの注意点
  • 背中が丸まらないようにする

ランジのポーズ(ランジ)

ランジのポーズ(ランジ)
ランジのポーズのやり方
  1. ダウンドックから右脚を引き寄せ、両手の間に踏み込む
  2. 息を吸いながら両手を上げ、上体を起こす
  3. 骨盤を正面に向け息を吐きながら前脚を90度屈曲させて重心を低くする
  4. 体幹部を安定させたまま、前後に開脚しバランスをとる

※難しい場合は後の膝を床につけて行う

ランジのポーズの注意点
  • 前脚の膝が踵より前に出ないようにする
  • 踏み込んが足の膝が内股・外股にならないように正面に向ける
  • 骨盤が横に向きやすいので、正面に向けるように注意する

紹介したポーズが効果的な理由

ヨガをやると下記のような身体の運動能力が向上します。

紹介したポーズが効果的な理由

腰痛は身体の運動能力が低下することで起きます。

腰痛の原因で有名な椎間板ヘルニアや脊柱菅狭窄症も、身体の運動能力が低下することから始まり腰に負担がかかり続けた結果、強い痛みやしびれなどの症状が出ます。

今回紹介している7つのポーズは、上記の運動能力を全体的に向上させることができます。

ヨガによって身体の運動能力が向上することにより、腰痛をやわらげ予防することが可能です。

安全で効果的にヨガを行うための4つのポイント

ポイントは4つあります。

  • 正しいポーズを意識する
  • 自分の身体の状態に合ったポーズを無理なく行う
  • 毎日継続する
  • マンツーマンで指導を受ける

大切なところなので、詳しく解説します。

正しいポーズを意識する

間違ったポーズにより腰に無理な負担がかかる事で腰痛が悪化します。

例えば、今回紹介した【上を向いた犬のポーズ(アップドック)】の注意点の一つは「腰が過剰に反らないようにすること」です。

一見、いい姿勢に見えますが、腰が反りすぎることによって腰の関節に大きな負荷がかかってしまいます。

アップドックの間違ったやり方

そのためには腹筋に常に力を入れて、胸をしっかり開く必要があります。 腹筋が抜けてしまうと、背骨全体の滑らかな運動ではなくなってしまい、腰に余計な負担がかかってしまいます。

正しいポーズができているか、意識しながら行うことが大切です。

自分の身体の状態に合ったポーズを無理なく行う

腰痛を改善したいのであれば、無理に難しいポーズに挑戦しないということが大切です。

ヨガのクラスなどに参加すると、多くの人が講師と同じようにやろうと頑張りがち。しかし、この前向きな姿勢が逆に腰を痛める原因になります。

普通の人には無理なヨガのポーズ

例えば、上の画像のようなポーズは股関節や腰に負担がかかり過ぎます。見るからに、関節を痛めそうなポーズです。

腰痛をやわらげるためのヨガには、すごく難しそうな関節に負担がかかるポーズは必要ありません。

また、簡単そうに見えるポーズでも、その日の身体の状態によっては過度な負担がかかってしまう場合もあります。

安全で効果的に腰痛をやわらげるためには、その日の自分の身体の状態に合ったポーズを無理なく行ないましょう。

毎日継続する

毎日ヨガを継続することで、腰痛を予防できることはもちろんですが、その日の体調を知ることができます。

例えば【猫のポーズ】を毎日やっていると、「今日はスムーズに痛みなく運動ができているな」とか、「今日は丸めると少し腰が痛いな」とか、その日の体調をセルフチェックすることができます。

ヨガはその日の調子をチェックできる

また、「最近仕事が忙しかったから身体が硬いな」とか「昨日部屋の片付けを頑張ったから前に屈むと腰が痛むな」など、日常生活とヨガを絡めることで、「仕事が忙しかったか身体を動かす時間を多く取ろう」や「前かがみになる時間は長くしないようにしよう」など日頃気をつけることなども見えてきます。

新しく運動をはじめると3日坊主になりがちですが、ヨガは継続することがとても大切です。まずは短い時間からでも継続していきましょう。

マンツーマンで指導を受ける

腰痛改善のためにヨガを行うのであれば、できればマンツーマンのレッスンを受けましょう。

グループレッスンだと、みんなが平均的にできる当たり障りのないメニューになりがちです。しかし、腰痛がある場合はその当たり障りのないメニューでも腰痛が悪化する可能性があります。

たとえば以下が体験談です。

昨日、ヨガをしたら腰が痛くなりました。おそらく、ポーズの途中で腰への負担がかかりすぎたのが原因です。

ヨガで足腰の筋を伸ばす事によってだんだん良くなって来て快適だったのですが、また突然悪化し痛めてしまいました。

腰痛持ちです。腰痛を治したいです!何かいい方法を教えて下さい。何でもいいです。ヨガやってますが、ヨガだけでは治らなくて。。。

マンツーマンのレッスンであれば、自分の身体の状態に合ったヨガメニューを受ける事が可能です。悪化が心配な方は必ずマンツーマンでのレッスンを受けましょう。

ヨガは腰痛を和らげるのに効果的

ヨガは腰痛を和らげるのに効果的

この記事で紹介した研究や、実際にヨガをやることで腰痛が改善したという体験談から、ヨガをやることによって腰痛がやわらぎ、予防できることがわかります。

今回紹介した「腰痛をやわらげるおすすめのポーズ7選」は、運動を普段しない方や運動が苦手な方でも簡単にできるおすすめなポーズですので、実際にやってみて身体の変化を感じてみてください。

実際にやるときは「安全で効果的にヨガを行うための3つのポイント」を参考に、腰痛が悪化しないように注意して行ないましょう。

【参考文献・引用】

  • Saper RB, et al, Ann Intern Med, 2017 Jun 18;167(2);85-94.
  • Sherman KJ, et al. A Randomized trial comparing yoga, stretching, and a self-care book for chronic low back pain. Arch Intern Med, 2011, 171, 22: 2019-2026. Pubmed ID:22025101
  • https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/13.html